子供はほぼ毎日私に心のうちの様々な思いをぶつけてきた。
体調を崩してお腹が痛くて電車を降りなければならないこともあった。
毎日暗い顔をして悩んでいる様子で口を開けば今将来を決めろと言われても無理だよ!そうやって苦しい思いを吐き出すことしかできなかった。
私も先生に電話して、どの科目を取れば一般大学を受験できますか?
この科目とこの科目だけで受験するとしたらほかにやらなければならないことはありますか?など確認したり、子供の様子を伝えたりした。
しかし時間はどんどん過ぎていく。
選択科目を決めなければならない面談の日まで子供は悩んでいたが、結局は音大受験が出来るように選択することにしたのだ。
先生には一般大学を受験するための個人的に勉強する場合のサポートをお願いし、音大を第一希望にすることに決めた。
決まってしまったらそのあとは何もなかったかのように子供の様子が変わった。
とてもスッキリした顔つきになり、心も穏やかになり、生活も体調も落ち着いた。
音楽への熱意が今まで以上に強くなり、レッスンも授業も全力で打ち込むようになった。
一般大学も視野に入れていたが、高校2年になったときには音大一本に絞る気持ちになっていたようだった。
のちに、音大受験を決めるまで大変だったよね、と話すとえー?そうだった?覚えていないとのたまわった子供。
あんなに悩んで毎日私は暗い気持ちで受け止めていたのに、そんなものか、と驚いたけれど、そうでなければ不安定な将来を選択しようなんて思わないのだなとも感じる。
今はとにかく子供が気持ちよく生活出来るように、家でのストレスが出来るだけ無いように親としてサポートを頑張っている。
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