子供はバイトを辞めて貯めていたお小遣いが残り少なくなったのか、単発のバイトを申し込んできた。
そのバイトが終わった次の日、本番の舞台があったことをその日になって初めて私は知って、驚いて言った。
「なんで本番の前日に遅くまでバイトするの?」
すると子供は「忙しくてバイトする時間が無い。でも小遣いが無いので稼がなきゃいけないし。」
そのあと、子供はどんなことで忙しいのかを語ってくれた。
レッスンや練習はもちろん、本番ごとに伴奏者さんを探してお願いしたり、伴奏者さんへのお礼を買いに行き、楽譜をコピーしたり、探したり、とにかくやることが多くて大変だと言う。
小遣いも伴奏者さんへのお礼を一回千何百円のお菓子やら花やらを買うので、今月は本番がとても多いのでお金が無いと言う。
それでも、お小遣いあげると言ってるのに、要らないバイトするからと言っている息子に取り急ぎ三万渡して、毎月お昼代も含めてだけど、とりあえず三万円渡すからと私が言うと、それはちゃんと話し合って決めたいと言うが、結局小遣いは三万になった。
足りなければまた言って。まぁ、大学生らしく足りない分はバイトして稼いでもらいたいけれど、忙しくてバイト出来ないなら仕方ないよね。
そんな話をしてひと段落した。
音楽はお金がかかる。
学費だけじゃなく、時間が無いのでバイトが出来ない、それなのに、なんだかんだと色んなお金がかかる。
親は大変だね。
うちは庶民だし。
大変だけど、仕方ないねー。
と夫と話した。