うちの子は音大卒業後、アルバイトをしながら歌の修行を続けてる。
そんな日々だが、歌のお仕事も時々入る。
特に営業をしたりはしていないので全て人からやってくるもの。
学生時代の先輩からのお話が多いが、先生からお声がかかることもある。
ギャラもその時々で様々だ。
大抵の場合、仕事はオペラの合唱で、交通費と衣装は自前。
なので、お稽古場所が遠いと交通費がかかる。
経費が嵩み、手取りはほんの少しか持ち出しの方が多いこともあったりする。
しかも、無理を言われたりすることも中にはあったりして。
学生の頃よりはマシになったが、やはりヒエラルキーの下層にいるのは間違いないようだ。
芸術の世界というのは実力の世界。
下っ端はいつもこんなもんなんだねと。
でも、今に見てろよ!といつも思っているそうだ。
そして、自分がヒエラルキーの上層部にいけたときには、下の子たちが食べていかれる世界にしたいと夢を語ってくれる。
子供は、学生の頃からついていた外の先生に今も教えてもらいながら、折を見てコンクールに応募したりしている。
とはいうものの、コンクールはまだ1回しか応募せず、そのコンクールもコロナでぽしゃってしまった。
どちらにしても、子供の同級生もまだみんな修行中。
子供を含め世に出るまでにはあと5年くらいはかかるんだろうなと思う。
芸術家として名が売れるまでには、まだまだ努力が必要だ。
ながーいめで待っている大きな心が親には求められるのだわね。